5/17-27 冨井弥樹「回折する種 -Diffracting seeds-」開催

BiBiBi&JURULiの関連会社・株式会社アトムが若手アーティストの支援活動として開催するA-TOM ART AWARD2021の特別賞として、現代アーティスト冨井弥樹の個展「回折する種」を5/17(火)~27(金)の期間中開催いたします。

A-TOM ART AWARD 2021特別賞を受賞した冨井は、伝統的なガラス工芸技法を応用し、ガラスに土を混入させて陶器のような質感をもつ立体作品を制作する現代アーティストです。冨井の扱うガラス作品たちは、我々がガラスと聞いて想像する透き通った透明感と異なり、まるで陶器や鉱物のような質感をもち、繊細に富山の大自然と呼応し、光の反射の中で様々な深みや表情を見せます。冨井が東京藝術大学大学院ガラス造形研究所の修士課程を22年に卒業した際に制作された3点と、A-TOM ART AWARD 2021で展示された作品を加えました。本展の作品は冨井が道端で拾った種子をインスピレーションに制作されています。生命の宿る植物の種子たちを拡大したような立体作品たちは、脆く刹那的な硬くひび割れる殻に覆われながらも、強い生命力を発していると言えるでしょう。まるで春に芽を出す風散布された種たちのように、光が作品たちを介して様々な色や影の形として空間を満たしていく(伝播する)現象をも冨井の作品の一部として御覧ください。

冨井弥樹「回折する種」Diffracting seeds
会期:5月17日(火)- 27日(金) 11:00~18:00
休日:毎週水曜日(祝日除く)
レストラン内展示室への入場料無料
展示・作品ご購入に関するお問い合わせ garou@cy-hiroo.jp
展覧会フライヤーPDF

Artist Profile
冨井弥樹
1997年 山形県生まれ
2020年 秋田公立美術大学 ものづくりデザイン専攻 卒業
2022年 東京藝術大学大学院 美術研究科 工芸専攻 ガラス造形研究分野 卒業
第4回 A-TOM ART AWARD 2021 特別賞受賞

ガラスと陶土の混合実験をしていく過程で、日々素材自身のエネルギーに圧倒される。混合実験の際、窯の中でガラスと陶土という異素材同士が膨大なエネルギーと長い時間をかけながら互いが混ざり合っている。それにより素材がそれぞれ持つ強さが引き出され、ガラスと陶土がお互いを侵食し合っているように見える。そこにそれぞれの素材の意思が在るように見えた。
素材自身が持つエネルギーや魅力的な表情を探し続けながら、自分が素材と向き合い、それを扱い、自分と素材の関係性を考えながら、生かしていく。素材を扱う上で、私は素材と自分の関係を深めながらかたちをつくっていく。

富山県の皆様に向けて
2021 A-TOM ART AWARDで特別賞を受賞したことによって富山での個展をする機会をいただけてとても嬉しく思います。ガラスといえば富山という認識があったので「富山でガラスの展示をする」ことはちょっと憧れていました。今回、富山県立美術館のレストラン内で個展をするので、家族連れやふらっと遊びに来た人でも、誰でも気軽に立ち寄って頂けたらいいなと思っています。アートを難しく考えずに見ていただきたいです。

About “A-TOM ART AWARD”
東京藝術大学 COI拠点 文化外交・アートビジネスグループ 伊東順二 特任教授と株式会社アトム 青井茂 代表取締役社長が手を組み、2017年に創設した賞。若手アーティストの育成を図るとともに、 企業と大学がコラボして文化事業の創造を行うことを目指す。
https://a-tomartaward.cy-hiroo.jp/